分 類バッタ目
科 名バッタ科
体 長35〜40mm(♂)/45〜65mm(♀)
時 期6〜11月
分 布日本全土
場 所草地、河川敷

トノサマバッタは「バッタ目バッタ科」に属する昆虫で、「殿様」という名前が示す通り、大型で迫力のある姿が特徴です。体長は35〜65mmで、メスはオスよりも明らかに大きくなり体高も出ます。

体色は主に緑色または褐色で、前翅(ぜんし)には黒褐色のまだら模様があります。飛翔力が高く、一度に何十メートルも飛ぶことができます。飛ぶ時は一度ジャンプして勢いをつけてから羽ばたきます。実際に河川敷で捕まえようとした時に、対岸まで飛んでいってしまうものもいました。

6月〜11月頃に見られ、草が密集せず日当たりがよい空き地や河原など、乾いた土のある場所に生息しています。エノコログサやオヒシバ、ススキなどイネ科の植物を食草としています。

トノサマバッタの褐色型

上がオス、下がメスになります。一回り違いますね。

トノサマバッタの褐色型

やっとトノサマバッタを見つけたぞ!

どうやら土や砂利が多いところに住んでいるようだ。産卵に適しているからかな。

トノサマバッタの黒色型

トノサマバッタは通常「緑色型」か「褐色型」になりますが、まれに黒色個体も出現します。これは「群生相」と呼ばれ、密度の高い集団の中で育つと黒くなると言われています。

逆に緑色や褐色など、一般的に見られるのは「孤独相」と呼ばれ、密度の低い環境で育った個体です。残念ながら黒色個体はまだ見たことはありません。

トノサマバッタの幼虫

トノサマバッタの幼虫は頭部が大きいのが特徴です。8月の暑い時期に成虫になる前の終齢幼虫をよく見かけました。通常は成虫になるまで5回脱皮します。

トノサマバッタの幼虫
トノサマバッタの幼虫

クルマバッタとの違い

トノサマバッタに似た種として「クルマバッタ」がいます。一見トノサマバッタに似ていますが、クルマバッタは背中の部分が盛り上がっているのと、名前の通り翅を広げると車輪状の黒い帯があるのが特徴です。

また、トノサマバッタの翅が細かいまだら模様なのに対し、クルマバッタは翅の模様が大きいことや、トノサマバッタよりやや小柄なのも見分けるポイントになります(下の写真がクルマバッタです)。

クルマバッタ

トノサマバッタだと思ったら、クルマバッタだった!というのがよくあったね。

クルマバッタは、やっぱり飛んだ時にわかるよ。

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